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2011/03/21

売れそうにない機器

 某社から、○○関連製品を探しているってことで連絡が入り、早速プレゼン&デモを行いに出かける。

 その場ではそれなりな雰囲気ながら、いろいろと質問が出た。例えばあれができないの? これができないの?
 こちらも(今後も含めて実現が難しいことは)今はできない、対応予定、できます、回避手段があります…と説明を続けた。

 この辺りはどこに行って説明していても当然あることなので問題にはならないが、その某社とは数回お付き合いした割には、結局買ってもらえなかった。
 結構壮大なプロジェクトを検討されていたので、それに乗れなかったのは悔しい思いだった。

 後日実際に製品が某社から出た。
 部分的にはほとんど民生機器のカテゴリなので、たまたま目の前で触る機会に恵まれ、せっかくなのでその場で許す限り使ってみた。

 うむむ…正直…売れるのだろうか? もちろん、売れたらいいのだけど。
 ただ、このような『狙いどころが分からない』製品が売れるのは、かなりの幸運かどんでん返し的機会に恵まれなければ、埋もれるだけだ。

 そして、あの時さんざん攻撃された『必要だ』『重要だ』featureは、記憶する限りをチェックしてみたが、何一つ入っていない。結局この製品は、あの部分に別の会社の製品を使っているはず。しかしこの程度のレベルであれば、小職が持っていったもので十分すぎるほどだし、プラスアルファも狙える。もしそういった実装が自社でできなければ、もちろん可能なところを紹介することが可能だ。

 あの時落とした要因の一つは、直接某社の担当者さんにお聞きしたところでは「ツールが若干使いづらかった」とのことであった。それがもし本当であれば、単にその時『使いづらい』と感じただけで、別会社の『使いやすい』(けれども企画段階で考えていたfeatureを入れることができない――つまり、開発側が負の意味で楽をする)ツールを使って、売れる芽も出しにくい(出さない?)ものに仕立てあげたとしか思えない。
 先方は大きな会社さんなので、お上の意向やしがらみにやられたのかも知れない。あんまり突くことはやめておこう。

 とまあそんな例からも『におう』のだが、ここ2~3年、色々な会社さんの担当者さんにお会いして話を聞いた上で、どうも『とにかく製品を作り上げること』のほうが意識されて、『売れる、良い製品を作ること』をないがしろにしているフシが多いように見受けられる(ちなみに私は営業ではないが、年間50社ほどに足を運んでいる)。
 とても残念であるが…小職も製品が売れないので困ってます(オチ)。

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